先日、博多では夏の風物詩『博多祇園山笠』が終わりました。
生粋の博多っ子のこのお祭りにかける情熱は並々ならぬもので、仕事も辞めて年一回のお祭りに専念する博多人もいるそうです(ちなみは私は長崎出身)
それほど『無』になれる祭、山笠。私などはとても語れるものではありません。
祭りは7月1日の山笠に神を下ろす神事ごとから始まり、7月15日の早朝(4:59開始)の追い山(博多の街を山を曳いた男たちが駆け抜けてタイムを競う)でフィナーレを迎えます。
https://www.youtube.com/watch?v=Qw7ljia7p1I
そして、祭の中で歌われる「祝いめでた」は言い伝えでは江戸時代お伊勢参りに行った博多の人が「伊勢音頭」から着想を得たということです。
ちなみに同じ時期に京都では有名な祇園祭が開催されてますが、あちらは7月一杯までありますよね。
ところで、この二つの祭に共通しているのが、『祇園』のお祭りであるということ。
祇園とはインドの古代?にあった王国の王子ジェーダ太子(祇陀)の所有する園林に釈迦の説法のための寺院(精舎)を建てたその土地のことを『祇園』というそうです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/祇園精舎
そして、どちらも祭神が素戔嗚尊ということ(ちなみに櫛田神社の祭神はそのほかに天照大神、櫛名田比売ではなくなぜか大幡主大神)です。
社伝では京都八坂神社の祭神素戔嗚尊を勧請したのが起源と言われています。
その他にも、この2つの祭が何か関連ありそうなことが京都の祇園祭の山鉾の『船鉾』にもあります。
http://www.gionmatsuri.or.jp/yamahoko/funehoko.html
この鉾には神功皇后と三韓征伐に随行した安曇磯良(あずみいそら)らが安置されています。
この安曇磯良という人は、福岡市郊外の志賀海神社の祖神になります。
そして、神紋がどちらも三つ巴。
なぜ、京都と福岡の代表的な祭にこんなにも共通点があるのでしょうか?不思議です。
ということで、先日福岡市内の天神に飾ってある『飾り山』を見てきました。
飾り山は博多人形師によって作られ表裏で題材が違います。
私が見たのは当然ここまで書いた人たちが題材の人形です(人形と言ってもまさに山のようにとてつもなく大きく10mほどの高さ)
表が『素戔嗚尊の八岐大蛇伝説』、裏が『神功皇后の御笠森』
(表標題) (見送り標題:裏)
こんな大きな神輿をふんどし姿の男たちが担いで一風となり駆け抜け疫病を追い払う。
博多商人のまちの夏の風景です。
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